パリからニューヨークへ。美術の中心地をヨーロッパからアメリカへと導いた抽象表現主義の代表的な作家 ジャクソン・ポロック
アメリカを代表する現代美術作家であり、美術史上 彼の存在抜きには語れないほど象徴的な存在です。また、その生涯もアルコール依存症や自ら運転する自動車事故による死など、壮絶な人生を歩みました。
ジャクソン・ポロックは1912年アメリカ生まれで、同じく抽象表現主義の画家、ウィレム・デ・クーニングやマーク・ロスコらとともに戦後活躍しました。ネイティブ・アメリカン芸術やメキシコ壁画、ピカソの影響を受けたといわれています。



彼の絵画は、‘ドリッピング’ や ‘ポーリング’ と呼ばれる手法で、床に置いたキャンバス上に、塗料を滴らせたり 流し込んで描きます。一見、無造作に思える技法ですが、いずれの作品も意図的に 全体の構成を緻密に計算しながら描いていると作者は語っています。

アクションペインティングと呼ばれる独特のスタイルは、これまでの ‘絵筆で描く’ という絵画の概念を根底から覆すもので、以降 多くの現代美術作家らに多大な影響を及ぼしました。





2012年に東京国立近代美術館で彼の大規模な回顧展が開催され、アメリカ現代美術の至宝が一同に東京に集まりました。初期から晩年に至るまでのポロック作品群をはじめて通して体験することができました。
会場の最後に、彼のアトリエを再現したコーナーが紹介されており、床一面に飛び散った無数の塗料の痕跡が印象的でした。ポロックはアメリカ美術の発祥であると同時に古典であるとも感じました。
