美術展巡り55 マチュピチュ展  ~森アーツセンターギャラリー~

森アーツセンターギャラリーで昨年11月末から開催されている ‘マチュピチュ展’ を訪れました。

本展ではペルーのリマ、ラルコ博物館が所有するアンデス文明にまつわる134点の彫刻や装飾品が、暗めの会場内に各々浮かび上がるように展示されていました。

マチュピチュ展,2025 森アーツセンターギャラリー

祈りや儀式などに通じる動物や鳥、それらを擬人化したような彫刻など、神秘的で少し怖そうな雰囲気に満ちた展示空間でした。

神話上の動物を表現した彫刻,西暦100~800年 ラルコ博物館 リマ (ペルー)
ネコ科動物, フクロウ, ハチドリのビン, ネコ科動物, ヘビ,紀元前1250~西暦800年 ラルコ博物館 リマ (ペルー)
ネコ科動物・鳥・ヘビの融合体,フクロウの神,ネコ科動物・鳥・ヘビの力を備えた人間,紀元前500~西暦300年 ラルコ博物館 リマ (ペルー)
勃起した陰茎を持つ地下世界の住人, 出産または性交体位の女性, 西暦100~800年 ラルコ博物館 リマ (ペルー)
祖先的存在感の性交, 祖先的存在感の自慰, 紀元前500~西暦300年 ラルコ博物館 リマ (ペルー)
シャーマンの変容, 紀元前1250~100年 ラルコ博物館 リマ (ペルー)
歯を持つ女性器を備えた女神像の石碑, 紀元前1250~1年 ラルコ博物館 リマ (ペルー)

アンデス神話の英雄 ‘アイ・アパエック’ の冒険物語。金銀が象徴する太陽や月など王侯たちによる神々の力の誇示。鳥・猫(ジャガー)・蛇が示す自然・生命・死後の世界の世界観。等々…

アイ・アパエックの顔を表した埋葬用仮面, 西暦100~800年 ラルコ博物館 リマ (ペルー)
トカゲのモザイクの耳飾り, 山々の上を飛ぶアイ・アパエック, 斑点のある犬, 西暦100~800年 ラルコ博物館 リマ (ペルー)
カニのモチーフの鼻飾り, カニの姿をしたアイ・アパエック, カニと戦うアイ・アパエック, 西暦100~800年 ラルコ博物館 リマ (ペルー)
フグの姿をしたアイ・アパエック, フクロウの冠をつけたアイ・アパエックの頭部, 西暦100~800年 ラルコ博物館 リマ (ペルー)
巻貝ストロンバスの中のアイ・アパエック, 西暦100~800年 ラルコ博物館 リマ (ペルー)
皺の刻まれたアイ・アパエックの頭部, アイ・アパエックと海の怪物の戦い, 西暦100~800年 ラルコ博物館 リマ (ペルー)
シャーマンまたはヒーラーのフクロウ, 祖先と母なる大地の結合, 西暦100~800年 ラルコ博物館 リマ (ペルー)
モザイク状の鳥の戦士の耳飾り, 戦闘と捕虜の捕獲, 西暦100~800年 ラルコ博物館 リマ (ペルー)
王冠, 耳飾り, 首飾り, 肩章, 胸飾り, 西暦1100年から1470年 ラルコ博物館 リマ (ペルー)
王冠, 耳飾り, 首飾り
神殿で腰掛けた神官, 西暦100~800年 ラルコ博物館 リマ (ペルー)
生贄の儀式と杯の奉納, 西暦100~800年 ラルコ博物館 リマ (ペルー)
双頭のヘビ, 西暦100~800年 ラルコ博物館 リマ (ペルー)
インカのキープ(結縄記録装置), 西暦1438~1532年 ラルコ博物館 リマ (ペルー)

本展を巡った感想は、昨年の ‘パプアニューギニアの民族誌展’ と比べて、自然との共存や尊重、儀礼に関わる装飾や彫刻など共通点はあるものの、印象は大きく異なり、権威の誇示や戦いなど,より生々しく人間臭さを感じさせるゾクゾクした緊張感のある展覧会でした。

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