美術展巡り37 MIRÓミロ展  ~東京都美術館~

この春から夏にかけて、上野の東京都美術館で ‘MIRÓミロ展’ が開催されています。

ジョアン・ミロは1893年カタルーニャ州・バルセロナ生まれ。ピカソとともに20世紀を代表するスペインの抽象画家です。今回の展覧会では、彼のシュルレアリズム時代からパリ時代、さらにアメリカ時代まで作風の変遷とともに作品が紹介されました。

ミロ展,2025 東京都美術館

ミロでもっとも想像しやすい作品は、パリ時代の ‘星座シリーズ’ など自由な線描と原色に近い明るい色彩を用いた抽象絵画だと思います。中には大きな余白を残した ‘書(calligraphy)’ を連想させる作品もあります。

私は、アメリカで隆盛した現代美術を知る以前は、ピカソやミロが大好きで、新宿など百貨店で催された展覧会に出かけたのを覚えています。ふたりの画家に共通するのは、絵画表現は ‘どこまでも自由’ であること。

ミロ 制作風景
にぎやかな風景,1970 ジュアン・ミロ財団 バルセロナ
太陽の前の人物,1968 ジュアン・ミロ財団 バルセロナ
白地の歌,1966 ジュアン・ミロ財団 バルセロナ
鳥たちの目覚めⅠ,1965 ジュアン・ミロ財団 バルセロナ

確実な技術を持ちながらも、様式や既成概念にとらわれない ‘意図や計算のない表現’。これを実現することはとても難しいことだと思う反面、新たな作品を ‘創造’ するためには不可欠なことだと感じます。

夜の風景,1966-74 ジュアン・ミロ財団 バルセロナ
月明かりで飛ぶ鳥,1967 ナーマド・コレクション
ダイヤモンドで飾られた草原に眠るヒナゲシの雌しべと舞い戻った金色の青に包まれたヒバリの翼,1967 ジュアン・ミロ財団 バルセロナ
ふたつの惑星に追われる髪,1968 ジュアン・ミロ財団 バルセロナ
火花に引き寄せられる文字と数字(Ⅲ),1968 ジュアン・ミロ財団 バルセロナ
火花に引き寄せられる文字と数字(Ⅴ),1968 ジュアン・ミロ財団 バルセロナ
絵画7,1941-74 ジュアン・ミロ財団 バルセロナ
逃避する少女,1967 ジュアン・ミロ財団 バルセロナ
マーク財団の夕べ,1966 ジュアン・ミロ財団 バルセロナ
ユネスコ 人権,1974 ジュアン・ミロ財団 バルセロナ

今回の展覧会では1970年代のアメリカ時代に描かれた作品が印象的でした(この展示エリアのみ写真撮影可)。アクションペインティングなど抽象表現主義の影響が感じられ、自由でおおらかな作風に加え 激しさや生々しさなどが随所にみられ、パリ時代とは異なるリアリティに満ちたミロ作品を体験できたように思いました。

頭部,1973 ジュアン・ミロ財団 バルセロナ
涙の微笑,1973 ジュアン・ミロ財団 バルセロナ
焼かれたカンヴァス2,1973 ジュアン・ミロ財団 バルセロナ
花火Ⅰ,Ⅱ,Ⅲ,1974 ジュアン・ミロ財団 バルセロナ
ミロ展風景
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