日本人とは? その心のルーツはどこにあるのか。そんな問いに哲学・社会学・民俗学者の岡本太郎は答えてくれます。
かつては見向きもされなかった縄文土器や土偶が一般的に認知され注目されるようになったのが、岡本太郎の影響であることは今日では広く知られていますが、彼は絵画などの創作活動のみならず、特に日本の民俗学に大きな足跡を残してきたように思います。





18歳で都仏後、彼はソルボンヌ大学で美術を学ぶのではなく、哲学・社会学・民俗学を修めました。帰国後は日本各地を巡り、ワビ・サビではない日本が本来持つ独自の文化やその発祥について多くの文章や写真とともに発信してきました。





誰もが ‘日本人って何だろう’、と一度は考えたことがあると思います。八百万の神の国? あるいはやはり仏教が心の拠りどころ? 等々。私もその一人でした。彼の著作「沖縄文化論-忘れられた日本(1961)」は、この疑問に易々と、しかも明快に答えてくれます。

彼の著作にはいずれも小難しい文体は一切なく、明瞭に語りかけるような自然体の文章が誰の心にもスッと入ってきます。どんな学者より説得力のある真の民俗学者だと思います。





一般向けの図書「自分の中に毒を持て(1988)」は、初版から37年後の現在もベストセラーであり続け、多くの若者たちへ勇気を与えています。人生は岐路(選択)の連続であり、行く先を迷ったら ‘困難な道’ を選ぶべしと問うています。日常の瞬間瞬間を ‘無難に’ ではなく何が起こるか分からない方向へ進むのが人間らしく、‘歓喜’ につながるとしています。

最後に、2022年にNHKの深夜番組(5分×全10話)として放映され、大反響を得た「TAROMAN(タローマン)」を紹介します。テーマソングも痛快です。興味のある方は是非、体感してみて下さい。きっと「なんだこれは!」と言いながらニヤニヤしてしまうのに違いありません。


