この春、六本木の国立新美術館で ‘マティス 自由なフォルム展’ が開催されています。マティス展は前年の2023年にも上野の東京都美術館で、ポンピドゥー・センターのコレクションを中心とした展覧会が開催されましたが、今回は晩年に制作された切り紙絵作品などが展示の目玉となっています。
当美術館で同時期に開催されている現代作家による企画展 ‘遠距離現在 Universal / Remote’ と比べると、大勢の来場者で賑わっていたマティス展ですが、展示後半部におけるダンスを主題とした壁画の習作や、人物などを象った切り紙絵を目当てに会場を進んでいきました。
舞台装置のためのダンスを主題とした壁画の習作は、ダンサーたちの動きを大胆にデフォルメした作品です。シンプルで躍動感のあるフォルムの美しさが目を引きました。壁画そのものよりも、習作として描かれた小作品の方がより魅力的に感じました。

本展覧会の中心作品、ブルーで彩色された紙を切り、貼り絵として表現された人物像 ‘ブルー・ヌードⅣ(1952)’ ‘葦の中の浴女(1952)’ ‘アンフォラを持つ女(1953)’ など、無駄を省いた最小限のパーツで構成された作品は、まさに本展タイトル「自由なフォルム」 そのものといえます。












最後のセクションでは、マティスの集大成ともいえるヴァンスのロザリオ礼拝堂の内部空間を再現した展示が紹介されていました。
晩年のマティス作品は、抽象絵画的でもあり現代美術にも通ずる斬新さを今なお放っていると感じました。



