4月下旬のGWから、上野の東京都美術館で ‘アンドリュー・ワイエス展’ が開催されています。
ワイエスは、1917年アメリカ東部のペンシルバニア州生まれ。91歳で亡くなるまで、生涯の殆どを郊外の自宅と別荘で暮らし、田舎の風景や人物を描いてきました。

本展は、1990年に池袋のセゾン美術館で行われた‘アンドリュー・ワイエス展 -ベルガ-’ 以来、36年ぶりの大規模な展覧会となります。当時は、ワイエスが1970以降にモデルとして描いてきたベルガを中心に作品が展示されました。


今回の展覧会では、1940年から暮らしてきた別荘の近くに住むオルソン家の人々や、建物、風景など、日常を描いた作品が紹介されました。
彼の作風はアメリカン・リアリズムと呼ばれ、一見精密な写実画ですが、モノトーン的とも思われるブラウン色を基調とした余韻漂う画面からは、深い精神性が感じ取れます。




作品のイメージは、‘光と影’ ‘風’ ‘静寂’ といったものであり、自然、人、建物が各々有機的に浮かび上がってくるかのようです。中でも ‘クリスティーナ・オルソン(1947)’ は特に印象深い作品でした。










本展では、撮影可能なエリアが主に国内の収蔵品コーナーに限られていました。前回1990年の展覧会とは大分趣が異なりましたが、ワイエス展はもう開催されることはないと思っていたので、久し振りに奥深く精神性豊かな作品を鑑賞することができ、嬉しく思いました。








最後に、ニューヨーク近代美術館(MOMA)で恒久展示されている代表作 ‘クリスティーナの世界(1948)’、息子ジェイミーを描いた ‘遥か彼方に(1952)’、セゾン美術館で開催された際に展示されたベルガをモデルにした ‘編んだ髪(1979)’ を併せて紹介します。



