この冬、東京都庭園美術館で ‘そこに光が降りてくる 青木野枝/三嶋りつ惠 展’ が開催されています。紅葉した銀杏並木に囲まれた当美術館を昨年12月に訪れました。
東京都庭園美術館
本展覧会は、ともに現代美術で活躍する女性作家の2人展ですが、青木野枝氏は鉄を、三嶋りつ惠氏はガラスを素材に用いています。庭園美術館というアール・デコ様式の建物内に、自然光をそのまま取り入れた室内空間で作品が展示されました。
青木野枝〈Untitled〉,1981
青木野枝〈ふりそそぐもの, 朝香官邸-Ⅰ〉,2024
青木野枝〈ふりそそぐもの, 朝香官邸-Ⅱ〉,2024
青木野枝〈ふりそそぐもの,朝香官邸-Ⅳ〉,2024
青木野枝〈ふりそそぐもの,朝香官邸-Ⅲ〉,2024
青木野枝〈ふりそそぐもの,朝香官邸-Ⅴ〉,2024
青木野枝〈ふりそそぐもの,朝香官邸-Ⅵ〉,2024
青木野枝〈ふりそそぐもの,朝香官邸-Ⅶ〉,2024
青木野枝〈ふりそそぐもの,朝香官邸-Ⅷ〉,2024
青木氏は細い鉄を組んだインスタレーション的な立体作品が特徴で、素材の無骨さとカーブを描いた なだらかな曲面で構成される作品が展示空間と一体化しています。三嶋氏は抽象的な象形のガラス作品が特徴で、自然光の透過や反射により様々な光の表情を生み出しています。
三嶋りつ惠〈HELIOS〉,2024
三嶋りつ惠〈MONDO〉,2023
三嶋りつ惠〈MEDUSA〉,2024
三嶋りつ惠〈SPIN〉2024
三嶋りつ惠〈STANDING〉,2021
三嶋りつ惠〈VENTO〉,2024 〈CELLULA〉,2024
三嶋りつ惠〈宇宙の雫〉,2022
三嶋りつ惠〈光の場〉,2019
青木野枝〈ふりそそぐもの-赤〉,2024
青木野枝〈ふりそそぐもの-赤〉,2024
‘鉄とガラス’ 一見印象の異なる素材ですが、いずれも地殻を由来とする鉱物からできています。力強さと優美さを同時に表現できるのは そんな所以からかもしれません。