作家紹介14 N・S・ハルシャ ~インド現代アート~

インド出身の現代アーティスト N・S・ハルシャ

1969年インド南部マイスール生まれ。インド北部の美術学校で学んだ後、故郷に戻り製作を続けています。

ハルシャ作品は2017年に六本木の森美術館で ‘N・S・ハルシャ展:チャーミングな旅’ として国内で初めて紹介されました。

彼の作品は 明確な具象とも抽象ともいえず、あるいはそのどちらともいえるような平面絵画です。題材や作風がとても独特かつユニークで、作品が発する佇まいが深く余韻として心に残ります。

私たちは来て、私たちは食べ、私たちは眠る,1999-2001 クイーンズランド州立美術館蔵
私たちは来て、私たちは食べ、私たちは眠る(部分),1999-2001 クイーンズランド州立美術館蔵
私たちは来て、私たちは食べ、私たちは眠る,1999-2001
私たちは来て、私たちは食べ、私たちは眠る(部分),1999-2001
私たちは来て、私たちは食べ、私たちは眠る,1999-2001
私たちは来て、私たちは食べ、私たちは眠る(部分),1999-2001
誓い,2003 ニティン・バーヤナ所蔵
マクロ経済は日給 30 ルピーか 60 ルピーかで論争する,2004 マリニ・スリニヴァサン所蔵
溶けてゆくウイット,2006 BSIアート・コレクション スイス
無題,2009 Victoria Miro London
神々の創造(部分),2007 リディア・バーリンジャリー所蔵

大画面の多くの作品は、小さく描かれた無数の生活者やインド象などの反復によって構成されています。いずれも異なるポーズや表情をしているところに物語性があり、鑑賞者の想像力を喚起します。どの作品も非常にクールで普遍性を保ちながら、一方で ユニークで楽しいところや社会への風刺的な部分も垣間見られます。

さかりがついて,2009 バーガー・コレクション 香港
さかりがついて(部分),2009 バーガー・コレクション 香港
この世でモー,2014 有沢敬太所蔵
ハルシャ・スイーツ,2010 個人蔵
宇宙情報処理センターでの名優,2015 Victoria Miro London
息子よ、よいことを学びなさい よいことって何、ママ,2003 フー・シー・リャン所蔵

世界のグローバル化によって、インド経済や社会情勢など国内や故郷マイスールが受ける影響など、日常的な生活者の視点から様々なインスピレーションを得て作品を描いているのだと思います。

今回は森美術館で行われた展覧会で紹介された作品を挙げさせていただきます。

染まってゆく偉大なインド人,2005
彼らが私の空腹をどうにかしてくれるだろう,2006 ボーディー・アート・リミテッド ニューデリー
煙が上へ、煙が下へ、きみはいつもぼくを探している,2006 ビージャル・ブペンドラ・メータ所蔵
不条理な花ばな,2009 ヴィクトリア&ウォーレン・ミロ所蔵
シャム双生児,2007 2017
染み,2010 ZAキャピタル・サービス インド
空を見つめる人びと,2010 2017 Victoria Miro London
タマシャ,2013
ふたたび生まれ、ふたたび死ぬ,2013 モスクワ現代美術ビエンナーレ
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