‘TRIO パリ・東京・大阪 モダンアート・コレクション展’ と同時開催の常設企画展示 ‘MOMATコレクション展’ を引き続き紹介したいと思います。
本展は3美術館のコレクション展に負けないくらい充実した作品が多数展示されました。いずれも東京国立近代美術館(MOMAT)が所有または新たに購入した作品です。当美術館は19世紀末から今日までの美術作品を13,000点以上収蔵しているそうです。
東京国立近代美術館の木目調階段
2階から4階フロアの計12室のスペースで、それぞれ嗜好を凝らした展示がされていました。中でも 国内で抽象絵画が盛況となった1950年代の様子を伝える ‘プレイバック「日米抽象美術展」(1955)’ 、 辰野登恵子や堂本右美らが自身の作品を語る ‘作者が語る’ コーナーは大変興味深いものでした。
以下、今回も私の好みによる作品を挙げさせていただきます。
~海外の現代美術作家(平面)~ ルーチョ・フォンタナ、ウィレム・デ・クーニング、ジャクソン・ポロック、フランシス・ベーコン、ジャン・デュビュッフェ、アンリ・ミショ-、アド・ラインハート、ベルトラン・ラヴィエ、パブロ・ピカソ
ルーチョ・フォンタナ〈空間概念 期待〉,1961 東京国立近代美術館蔵
ウィレム・デ・クーニング〈風景の中の女〉,1966 東京国立近代美術館蔵
ジャクソン・ポロック〈無題(多角形のある頭部〉,1938-41 東京国立近代美術館蔵
フランシス・ベーコン〈スフィンクス・ミュリエル・ベルチャーの肖像〉,1979 東京国立近代美術館蔵
ジャン・デュビュッフェ〈土星の風景〉,1952 東京国立近代美術館蔵
アンリ・ミショ-〈ペンによる素描、墨〉,1944 東京国立近代美術館蔵
アンリ・ミショ-〈鉛筆によるフロッタージュ〉,1938-40 東京国立近代美術館蔵
アド・ラインハート〈抽象絵画〉,1958 東京国立近代美術館蔵
ベルトラン・ラヴィエ〈ガラスの下の絵画〉,1983 東京国立近代美術館蔵
パブロ・ピカソ〈ラ・ガループの海水浴場〉,1955 東京国立近代美術館蔵
~海外の現代美術作家(立体)~ マグダレーナ・アバカノヴィッチ、アントニー・ゴームリー、マルクス・リュベルツ、ジェルメーヌ・リシェ、ジャン・アルプ、ヘンリー・ムーア、バーバラ・ヘップワース、アレクサンダー・カルダー
マグダレーナ・アバカノヴィッチ 〈アロエス〉,2002-03(右)〈アナスタシヤ・セコンダ〉2002-03(左) 東京国立近代美術館蔵
マグダレーナ・アバカノヴィッチ〈匿名の肖像〉,2004 東京国立近代美術館蔵
アントニー・ゴームリー〈反映 思索〉,2001 東京国立近代美術館蔵
マルクス・リュベルツ〈ヘラの頭部〉,2003 東京国立近代美術館蔵
ジェルメーヌ・リシェ〈蟻〉,1953 東京国立近代美術館蔵
ジャン(ハンス)・アルプ〈地中海群像〉,1941-66 東京国立近代美術館蔵
ジャン(ハンス)・アルプ 〈風の輪郭〉,1951-52 (右) 〈神秘的もくろみ 植物-人間〉,1951-52(左) 東京国立近代美術館蔵
ヘンリー・ムーア〈横たわる人物〉,1977 東京国立近代美術館蔵
ヘンリー・ムーア〈坐像のための習作(猫のいる)〉,1943 東京国立近代美術館蔵
バーバラ・ヘップワース〈待っている四人〉,1968 東京国立近代美術館蔵
アレクサンダー・カルダー〈モンスター〉,1939 東京国立近代美術館蔵
~国内の現代・近代美術作家~ 辰野登恵子、堂本右美、難波田龍起、山口長男、津高和一、吉原治良、桑山忠明、藤田嗣治
辰野登恵子〈UNTITLED 94-6〉,1994 東京国立近代美術館蔵
辰野登恵子〈Work 84-P-1〉,1984 東京国立近代美術館蔵
辰野登恵子〈Work 86-P-1〉,1986 東京国立近代美術館蔵
堂本右美〈kanashi-11〉,2004 東京国立近代美術館蔵
堂本右美〈無題〉,1990 東京国立近代美術館蔵
難波田龍起〈天体の運行〉,1956 東京国立近代美術館蔵
山口長男〈構成〉,1955 東京国立近代美術館蔵
津高和一〈漠〉,1961 東京国立近代美術館蔵
吉原治良〈円〉,1967 東京国立近代美術館蔵
桑山忠明〈GOLD,SILVER AND GOLD〉,1975 東京国立近代美術館蔵
藤田嗣治〈自画像〉,1929 東京国立近代美術館蔵
今後も、当館が収蔵する1万点以上の作品を展示する機会を多数設けていただき、大勢の人の目に触れられますよう 常設企画を組んでほしいものです。
東京国立近代美術館のデザインソファー