少し年月が遡りますが、コロナ禍の2021年春に山梨県立美術館で、動く彫刻作家の ‘テオ・ヤンセン展’ が開催されました。
テオ・ヤンセン氏は1948年オランダ生まれ。工科大学で物理学を学んだという経歴を持ち、科学と融合した動く彫刻作品を制作してきました。
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中でも、風の力だけで砂浜を動く彫刻 ‘ストランドビースト’ は誰もが一度はTVCMなどメディアを通じて目にしたことがあると思います。また、‘大人の科学マガジン(学研2011)’の付録キッドのミニビーストを知っている方もいるかと思います。
生き物のように動くビーストは、木材やペットボトル、プラスチックチューブなど軽い素材に帆布を組み合わせて制作されているとのこと。物理学や工学を駆使し、計算や実験を何度も繰り返して はじめて動作を可能にしたのではないかと思います。科学とアートの融合による作品は見る人をワクワクさせ、好奇心をくすぐります。



海や砂浜のない山梨県の当県立美術館では、館内のフロアでストランドビーストの動作実演を行いました。子供から年配の方まで、多くの来場者が興味深くビーストのフォルムやその動作に見入っていました。




山梨県上陸以降 ビースト達は進化を遂げながら、熊本市現代美術館(2021夏)、大阪南港ATCギャラリー(2022夏)、高知県立美術館(2023春)、島根県立美術館(2023夏)、千葉県立美術館(2023秋冬)と日本を縦断。今年は静岡県立美術館(2024春)、宮崎県立美術館(2024夏)に登場しているようです。
